ありのままの僕で居ることは恥ずかしいことだから柔らかい花をたくさん摘んで外壁のそばですべて枯らせた美しいものたちがすべて藁のような色になって崩れては風に乗って少しずつ消えて行ったよママ、爪を切る時に肌を傷つけないように気をつけなさいとあれほど注意されたのにいつだって血が滲んでしまうんだそんなことに悩んでいる時間なんかないから爪切りをするときはいつでも時計が見えるところに居るこないだ床の掃除をするために新しい箒と塵取りを買ったんだナイロン製でとても使いやすいよコンセントの長さを気にする必要も無いしそれから無くなりかけている雑多な日用品を揃えに一〇〇円の店とかホームセンターをいろいろうろついた空は抽象画のようにライトブルーの単色で塗り潰されていて信号待ちで世界なんてやっぱり全部嘘なのかもしれないとひとり納得し...いつか、まあ、そのうち
静物たちは沈黙し続けながら俺たちの詩を見届けようとしている、きっとやつらにとっては一番興味深い現象なのだろう、そしてそれは余程の例外を除いては滅多にお目にかかれるものじゃない、当人の俺たちにしたって一生に一度のことだ、もっとも、どこまでを一生と定義するかにもよるけれど…俺はある意味で生命を放棄したみたいに眠り続けていたがわずか数時間でそんな状態は終わりを告げた、もう二度と眠ることが出来ないかもしれないと思うくらいれっきとした覚醒だった、上半身を起こし、窓越しに打ち付ける雨の音を聞いた―雨という現象はある意味でボーダーレスだ、そこには過去や記憶、現実などといった線引きを曖昧にさせるなにかがある、そう、まるで真夜中に誰も居ない街をうろついている時に感じるような感覚だ、俺はその瞬間も確かにそんな、時間の狭間に落...散らばった骨はひとつところに集めておけばいい
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