詩歌

詩集「時間の船に浮かぶ」を贈られる

渡辺本爾さんより、詩集「時間の船に浮かぶ」を贈られました。

休まない灯　（楽式～tanosiki～）

    　夜の最中に 微笑 （ ほほえ ） みを　浮かべる月に恋して焦がれて　飛び立ったはずの茶色の虫は　街灯の下をひたすら回った   　銀河を描く蜘蛛の糸　景色に溶け込む 蟷螂 （ かまきり ） の

ノートの３首（８-４）涼気が満ちる

　昨日に続き、歌稿ノートより、３首をアップします。 出勤の妻がいなくて寂しいとタブレットを繰りつつ思う時 朝九時にマットをはたく音がする向かいの郵便局の始まる…

ノートの３首（８-３）メルカリの

　昨日に続き、歌稿ノートより、３首をアップします。 メルカリの二通発送、三缶の灯油を買って今日の出掛けは プライバシーばらしも時に良いだろう僕を救った短歌にあ…

結社歌誌「覇王樹」12月号を読む

結社歌誌「覇王樹」2020年12月号を読み了えました。

野放図な孤独（再掲載）

夢を　失くした明日を　失くした花を　失くした春を　失くした残された野放図に広がる　孤独と白一色の冬の　死に化粧だけであと　何十年堪えるのかその答えは誰も　知らない...

ノートの３首（８-２）微かに楽を

　昨日に続き、歌稿ノートより、３首をアップします。 独り身はまったく独り者であり個人であった結婚までは 秋の日は眠くてならずパソコンに微かに楽を鳴らして午睡 …

一茶「七番日記」（下）を読む（４）

岩波文庫の一茶「七番日記」（下）より、４回めの紹介をします。

ノートの３首（８-１）腰痛のため

　今日より歌稿が代わり、ノートの３首（８）に入ります。 歌会を腰痛のため欠席し空しさにいる秋晴れの午後 車での外出のあとあまりにもお尻が痛い悲鳴あげたい 残っ…

安物のいのち（再掲載）

朝　起きるのも億劫で食事の支度も億劫で家を出るのも億劫で微かに聞こえる自分の吐息が　耳障りでこの呼吸も億劫で生きてることが億劫で生きてることが億劫で安物のこの　いのちが億劫で...

ノートの３首（７-２６）里はのどかだ

　昨日に続き、歌稿ノートより、３首をアップします。 秋の日の静かな午後に逝きたいと思わせるまで里はのどかだ 朝食の鵯が去り昼どきを里は静かな秋となりいる 「夫…

『いつも三文をもらい損ねる』　～楽式tanosiki～

      木々の間に差し込む朝が荒んだ風を縫い付けていく湿った大地がいよいよ熱を帯びては白の湯気を上らす   夜の獣が巣に帰り朝の小鳥が歌い出したら郷（さと）は徐々に色を思い出し野の花々も釣られて綻

生きるために必要なもの（再掲載）

私が生きるために必要なのは水と　酸素とあなたの　体温...

ノートの３首（７-２５）嘘っぽい

　昨日に続き、歌稿ノートより、３首をアップします。 午過ぎの窓を放てば秋日和よい風通り眠たくなった 嘘っぽい声音で妻が電話する　僕の腰痛ずしり厳しい あれ？こ…

総合歌誌「歌壇」１２月号を読む

総合歌誌「歌壇」2020年12月号を、ほぼ読み了えました。

『他分理由（ダブリュウ）』　短歌風

        雑草に 埋まった画面 者刃物 （ ものはもの ） 救われないね 者は者だよ   『ｗ（ダブリュウ）』           　他人の言葉に煽られて、　その者、刃物を握り込む。   　この

ノートの３首（７-２４）居間で見つける

　昨日に続き、歌稿ノートより、３首をアップします。 長すぎる夏休みに似る退職後いつか終わりが来るとはしても 自動車の電波のキーを失くしたが三日のあとに居間で見…

ノートの３首（７-２３）イラスト集を

　昨日に続き、歌稿ノートより、３首をアップします。 子の妻が送ってくれたアルコール消毒液で手を拭いおり 七枚のイラスト集をトリミング三十枚に分けて疲れる 三粒…

【是また吉（これまたよし）】～♥～12.02

 ～　今日の独り言  ～　  　Dec. 02：　337ｔｈ day of the year. There are then 29 days left in …

言葉と呼べないことば

理想論は　聞きたくないね正論は　耳に障るよ常識なんか　いらないよできればルールも守りたくない厚労省管轄の言葉やら文科省管轄の言葉やらを「ことば」とは呼べないね血が通ってない言葉を聞いて何になる？この精神にとって著しく有害なだけそんな言葉と呼べないことばたちを全部束にして燃やして捨てたい...

里山の「森の女王」に逢いに行ってきた、いつも優しく迎えてくれるよ　　(*^^)v

居場所を追われる（再掲載）

文明が進めば　進むほど息が　苦しくなる「安全」という名の不自由を「人権」という　イデオロギーを塗り固めて　造られただけの　どこを見回しても同じ　街並みどんどん　息が苦しくなる...

四季の涙よ愛おしき

        ～春～ 　掘り上げた　アサツキの根の　辛きこと　春を喜ぶ　なお辛きこと 　ニンニクにも似るアサツキの、　根に味噌を付け、囓る贅（ぜい）。　何であろうと事の始めは、　希（まれ）なる感謝を

ノートの３首（７-２２）鵯が散る

　１１月２７日以来の、ノートの３首に戻って、（７-２２）のアップです。 出掛けると勝手口の戸を開けるときヒッと鳴きつつ鵯が散る 朝早くコインランドリーへ出掛け…