小説同盟

俺はノーマルだ。お前と一緒にするな！　（25）　

　メールするつもりでスマホを取り出すと点滅している。　心当たりはあるので開き見ると2通のメールが着ていた。　”無理に来なくていい。ブラコン卒業のきっかけになる　　父”　もう1通は姉貴からだ。　”遅れても良いから来るんだよ。待ってるからね　　サキ”　少し考えるとスマホを片付けた。　さっき約束したからな。　着替えて行こう。　バカ姉貴、これが最後だよ。　開始時間から遅れる事50分。　19時50分に着いた。　「徹、良...

短編小説「ラストグッバイ」　１３～降雨～

    前回の話はこちら １４話はこちらから   「まっ、それなりのレベルの奴なら出会い系とかで見つかるだろ。いっそ男娼にでもなったらどうだ？毎日ヤレるし稼げ…

西暦2072年の結婚〈終章〉 ファミリーの樹の下で

「愛」の「不純さ」を知ってこそ、「愛」の「純粋さ」に思い至ることができる。人間関係に関する著作を手がけるエッセイスト・長住哲雄が、「愛って何？」を、科学的、文学的、ときどき叙情的（？）に解き明かす恋愛論ブログです。

俺はノーマルだ。お前と一緒にするな！　（24）　

　入り口っていうか、エントランスのロビーの受付に居た。　　「サキ……」　「階段で降りてきたの？お疲れ、じゃ行こうか」　「まだ仕事終わって無いんだ。間に合う様に行くから」　「じゃあ、待っとく」　　はあ……と溜息が出てしまった。　「18時過ぎる」　「間に合うの？」　「間に合わすから」　「やっぱり、ここで待つ」　「俺、言ったよな。ブラコン卒業しろって」　「急には無理だよ」　「先に行ってて」　「徹」　「勝手に会...

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短編小説「ラストグッバイ」　１２～懇願～

    前回の話はこちら １３話はこちらから   合格発表日。家族や担任の嬉々の声を確かめると、数字の羅列に感情を爆発させる群衆に背を向けた。知った顔も何人か…

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雲の彼方に

陽だまりで母を思うた温もりに日陰をつくる雲の意地悪ぐらぐらとどっちにするか迷い道、空は広いぞ雲路にまかせ　べそをかき黄昏れ空を眺めれば崩れ流れた母の浮き雲　薄墨をこぼしたような夕空に自棄になりそな心鎮

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死神と悲しみの夜

死神と悲しみの夜光も射さない闇夜に大きな刃を持った死神が闇と影に紛れて弱さの欠片が集まる中を移動する自分で一杯一杯になれば人を見れず弱くなるほどわがままになる…